糖尿病

1型糖尿病

「1型」糖尿病は、膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島と呼ばれる部分にあるβ細胞が、遺伝子異常や自己免疫による破壊などの原因で障害されてインスリンを産生できなくなった結果、【高血糖】状態が続き、生存を危うくします。このため、【高血糖】を是正し生存するために、注射によってインスリンを補う治療が必要です。1型糖尿病は子供や青年に多く発症します。

2型糖尿病

2型糖尿病は最も一般的な糖尿病で10人に9人以上はこのタイプで、遺伝伝的因子と生活習慣が絡み合って発症します。若い人でも発症する場合もありますが、40歳を過ぎてから発症する場合がほとんどです。

すい臓はインスリンを作り出しますが、2型糖尿病では、量が十分ではない（インスリン分泌不全）か、作られたインスリンが細胞で十分作用しない（インスリン抵抗性）状態が続き、血糖値が下げられなくなります。

2型糖尿病は、血糖値が高い【高血糖】状態だけに着目されがちですが、実は発症するかなり前から“血糖調節異常”という前兆がありますので、そのことを知って、早い段階で対策を怠らなければ多くは発症を避けることが出来ます。

血糖調節異常とは

血糖調節異常”とは血糖値を正常に保つ調節能力が低下した状態をいいます。

インスリンの働きが悪くなって、食後に血糖値が上がりすぎたり、高いままが続く状態を【高血糖】、逆に食後に血糖値が上がり過ぎた反動で血糖値が下がりすぎてしまったり、食事をとってもほとんど血糖値が上がらず、低いままでとどまったりする状態を【低血糖】といいます。

【高血糖】【低血糖】ともに、“血糖調節異常”で同じ範疇に入ります。

2型糖尿病は、生活習慣などが原因で“血糖調節異常”が慢性化し、すい臓が疲弊してインスリンの分泌が不充分になり細胞で糖の取り込みが出来なくなったり、副腎の疲弊で身体で糖がつくれなくなって糖質を過剰に摂取してしまった結果、最終的に【高血糖】のまま血糖値が下げられなくなった状態です。